娘とツーショット

b0109481_1542194.jpg さて毎年5月は、私も会員である「日本児童文学者協会」の総会の開催月。
 今年は協会の60周年。そのレセプションで、微力ながらも私はアシスタントや語りを、そして長女エリは、コーラスのピアノ伴奏をつとめさせていただきました。
 こちらが、そのツーショット(笑)。写真を送ってくださったYさん、どうもありがとうございました。
 
 もうすぐ梅雨の日々、皆様、どうか体調にお気をつけておすごしくださいませ。
 それではまた来月(^-^)/  5月29日

# by makisetsu | 2006-05-30 16:00 | 新刊・教室・講演など | Comments(0)  

ポールとツーショット?

b0109481_15403610.gif GWのうちの一日は、レノン・ファンの友人に誘われて、いまさらながらですが、さいたま新都心のジョン・レノン・ミュージアムにいってきました。私はポール派なので(笑)いままでいったことがなかったのでした。友人は再訪とのこと。
 2000年のオープンからもうだいぶ経っているのと、特にイベントもやっていない時期だったせいか、ミュージアムはガラガラでした。
 ミュージアムに入ってすぐのところにシアターがあって、数十人、いや、詰めれば百人ほどのキャパではと思われましたが、客席に座るとスタッフのおねえさんの説明があり、ジョンの一生を短くまとめた映画を上映してくれました。観客は、友人と私の二人きりです。なんともぜいたくというか、ちょっと申し訳ないような気もしました。
 ジョンの「少年時代」「リバプール時代」「ビートルズ時代」と、時系列で展示してある各部屋をまわっていくと、おお、ジョン愛用のリッケンバッカーが置いてある! おお、日本公演で着ていたジャケットが飾ってある! と、いちいち感動。ミュージアム内にはもちろんビートルズの曲がずーっと流れているので、終始口ずさみながら、じっくりと見てまわったのでありました。
 数十年前、日本公演で嬌声をあげたときの熱い気持ちを懐かしみながら。
 十数年前、ロンドンのアビーロードを歩いたときの喜びを思い出しながら。

 ジョン・レノン・ミュージアムですから、当然、展示してあるのはジョンの写真が多い。でも私は、そんな中からポールの写真を見つけ出し、ポールと並んで、友人にケータイでツーショットを撮ってもらいました(笑)。

 数週間後の朝。新聞を開くと「ポール・マッカートニー夫妻 離婚へ」の文字が目に飛びこんできました。その夜、レノン・ファンの友人はふざけて、「牧野さん、次のパートナーに立候補する?」とメールをくれました。私も、「いまから、英語勉強しようかなあ」と返信。まあ、冗談はともかくとして(笑)。
 ポールは、一番目の奥さんリンダに先立たれ、深い哀しみに沈んでいたところ、二番目の奥さんになったヘザーとめぐりあい、女の子ベアトリスちゃんも授かったのですが…まあ、あなた、人生には、ほんと、いろいろなことが起こるものですねえ…と淀長さん風(^-^;)。
 でも、なにはともあれ、元気で歌い続けていてほしいなあと思います。それがファンには嬉しいのです。2002年のドームでの公演も、とても素晴らしかったです。ポール、また、日本にもツアーで来て、公演やってくださいね。だって今回払う慰謝料の額、はんぱじゃないようですから、がんがん稼いでください(笑)。また絶対、聴きにいきます♪

# by makisetsu | 2006-05-30 15:26 | 音楽・美術の感想など | Comments(0)  

決闘! 高田の馬場

b0109481_1053047.jpg 混んでいるといえば。と再度無理やりつながりですが(A^^;、先月観た三谷氏のバルコ歌舞伎『決闘! 高田馬場』。三谷氏のお芝居には空席というものがあったためしがありません。客席、いつもぎっしりです。
 飲んだくれで荒れた生活をしている、でも思いやり深いその性格から、長屋のみんなに愛されている中山安兵衛(のちの堀部安兵衛)が、高田馬場で果たし合いをする叔父の助太刀に向かう……というこのお芝居は、安兵衛を演じる市川染五郎さんを始め出演者の皆さんが、高田馬場に向かって(まあつまりは舞台の上で)とにかく走る、走る、走る。その走りっぷりがなんともみごと。ブレヒト幕を使った場面転換のすばやさもみごと。痛快でスピーディで、そして三谷作品がいつもそうであるように、ハート・ウォーミングなお芝居でした。
 『THE有頂天ホテル』もそうですけど、三谷氏の作品は、観終わった後いつも、生きていることが、嬉しくなります。「人間て、捨てたもんじゃない」という気持ちにさせてくれます。その気持ちを味わいたくて、せっせせっせと通うわけであります。
 安兵衛はのちに、赤穂四十七士の一人として吉良邸に討ち入り、その後切腹。三十四歳の波乱の生涯を終えます。
人の生き方というのは、時代背景や、出生の事情や、さまざまなしがらみから「そうするしかなかった」ということもあるでしょうが、でもやはり最終的には、その人自身が選んでいるものなのだと私は思います。

 さて、GW。映画館も劇場も名所も混み混みだろうなあ……。次にいくライブは五月の中旬だし……。ということで、私の予定はといえば、うずだかく積もった本の整理と、遅れているお仕事をせっせとします。あ、でも、美術館はいこうっと。そんな感じで、昨年と同じく地味連休。ああ、一生、過激な生き方なんてできそうにないです(笑)。

 さて、過激であってもそうでなくても、皆様、どうかよいGWをおすごしくださいね!  

# by makisetsu | 2006-04-28 18:00 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)  

表参道ヒルズ

b0109481_1222657.jpg そうそう、混んでいるといえば。これも平日の昼間ですが、このあいだ原宿に用事があって、その帰りに寄った「表参道ヒルズ」。オープンから数ヶ月経っていますからそろそろすいてるかと思いましたが、とんでもない。がやがやぞろぞろがやぞろぞろ。私もそのぞろぞろの一人(笑)。やっと空いているお店を見つけました。でも私が入ったあと、またドドドと混んでましたが。
 3Fにある和カフェ「R style by 両口屋是清」。グリーンと木の色をベースにした落ち着いた雰囲気の店内。窓からは、表参道のケヤキ並木が見えます。
 煎茶ときんとんフロマージュをいただきました。きんとんフロマージュは、餡とクリームチーズを組み合わせたお菓子。和と洋が絶妙なバランスで溶け合い、あら、おいしい。隣の席の人が食べていた江戸前おはぎもおいしそうだったなあ。次にいったときに食べようっと。
 ヒルズには、ほかにもスウィーツのお店がいろいろあります。ファッションじゃなくて、そっちばかりチェックしていました。クッキーとキャンディとケーキを買って帰ってきました。体重注意(笑)

# by makisetsu | 2006-04-28 17:50 | 旅・お店情報など | Comments(0)  

リバティーン

b0109481_12314.gif「過激な生き方しかできないんだ!」
 これは、映画『リバティーン』で、ジョニー・デップ演じる詩人、ジョン・ウイルモットこと第二代ロチェスター伯爵が、自身の生き方を妻に非難された際に吐く言葉です。
 ジョン・ウイルモットは実在の人物で、その享楽的で破天荒な生涯を描いたのが、この映画。「リバティーン」を辞書で引くと、「放蕩者、ふしだらな男、自由思想家」とあります。なるほど。
 ときは1660年代。ロンドン。
 才能あふれるジョンは、国王チャールズ二世にも可愛がられていますが、彼は王に反抗的な態度をとったり、王の大事な客であるフランス大使を招いた劇場で、体制を愚弄した、しかも卑猥きわまりない戯曲を上演し、王の顔をつぶしちゃったりと、まあとにかくぶっとんでいるのです。余計な心配ですがこの映画、劇中劇だけでなく全編を通してみだらな言葉が乱れ飛んでいるので、この先テレビではたぶん放映できないだろうなあ。だって、「ピー」だらけ(笑)になっちゃいますから。
 さて酒に女に溺れまくるジョンは放蕩の限りをつくし、あげくは梅毒になり鼻も落ちてしまい、歩くのもおぼつかなくなります。けれど最後に、足をひきずりながらも彼が起こした行動とは……というあたりがクライマックスなので、それはぜひ本編をごらんあれ。
 国王チャールズ二世を演じているマルコヴィッチが、まあ、うまいこと! マルコヴィッチって、どの映画観てもそのうまさに感動するんですが、今回も同様。ジョンに翻弄され、怒りをおぼえながらも、けれども芯のところでは彼を愛している国王の心情が、場面場面で伝わってきます。
 彼を愛しているといえば、登場する三人の女性もそう。ジョン・ウィルモットが見いだし、名女優に育てあげたエリザベス・バリー。三十三歳で逝く彼を看取る妻、エリザベス・マレット。なじみの娼婦ジェーン。愛しかたは三人三様ですが、共通しているところは、「なんてしようがない人なのでしょう。でも、惚れてしまったのよねえ」てなとこでしょうか。
 映画の始めに、ジョンはひとり登場し、観客に向かって語りかけます。
「始めに断っておこう。諸君は私を好きにならないだろう。男は嫉妬し、女は拒絶し、物語が進むにつれてどんどん私を嫌いになるだろう。レディ達に警告。私はところかまわず女を抱ける。紳士諸君。私はそっちのほうもいけるから気をつけろ。どうか私を好きにならないでくれ」
 そして、自ら堕ちていくことを選んだかのような、放埓凄絶破滅の人生を送り、最期は顔も体もぼろぼろになって死の床に……という物語が終わったあと、ジョンは、冒頭シーンと同じままの「美しい姿」でスクリーンに登場して、こう言うのです。
「どうだ諸君、これでもまだ、私が好きか?」
「私が好きか?」「私が好きか?」ひたすらその言葉をくり返します。これは、ちょっとずるい。だって、そこにいるのは、「美しいジョニー・デップ様」なのですもの(笑)。 ジョン・ウィルモットの生き方うんぬんを考えるよりも、「ドゥ・ユー・ラブ・ミー・ナウ?」と訊ねるデップ様の瞳の力に思わず「イエス」とうなずいてしまい、ぼーっとしたまま映画館を出てきたのでありました。
 渋谷の映画館で観ましたが、いやあ混んでましたねえ。平日の昼間だというのに。
 観客はほとんどが女性ですが、男性もちらほら。私の左隣の男性は一人で来ていて、たぶん二十代。エンドロールでは涙をふいていました。ジョン・ウィルモットの放蕩人生は、男性にとっては、ある意味、憧れなんじゃないでしょうか。
「過激な生き方しかできないんだ!」
 究極のナルシシズムって感じもしました。

# by makisetsu | 2006-04-28 17:40 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)  

勝手にしやがれ

b0109481_1492144.gif さて、最後の一本は、フランソワ・トリュフォー原案、ジャン=リュック・ゴダール監督『勝手にしやがれ』。背景はパリ。ジャン=ポール・ベルモンド演じるチンピラ、ミシェルの、斜に被った帽子が粋で洒落てました。阿久悠さんは、この映画のタイトルを用いて、ジュリーの『勝手にしやがれ』の歌詞を書いたんですよね。
 昔観たとき印象に残っている場面が二つあって、ひとつは、ミシェルが映画館の前で、ハンフリー・ボガートの映画のポスターを見つめ「ボギー」とつぶやき、ウインドウに飾ってあるボギーのスチール写真をじっと見つめながら煙草を吸ってるシーンです。
 今回観直して思ったのは、そのシーンでサングラスをはずしたミシェルの瞳が、なんだか生きてくのがへたそうな痛々しい感じの目で、あれ? 誰かに似てるなあと……そうだ、窪塚洋介くんの目に似てるんだと思いました。窪塚くんのミシェル、いいかも。窪塚くん主演の日本版『勝手にしやがれ』。どなたか撮ってくれないかな。観てみたいなあ。
 そしてもうひとつ、心に残っていたシーン。
 ジーン・セバーグ演じるアメリカ娘パトリシアが、ベッドの上でミシェルに聞きます。

「フォークナー知ってる?」「寝た男か?」
「違うわ、バカね。好きな作家なの。『野生の棕梠』読んだ?」「読んでない。脱ぎな」
「最後の文章、すてきよ。『傷心と虚無では、私は傷心を選ぶ』。どっちを選ぶ?」
「足の指をみせろ。女は足の指が大切だよ」
「どっちを選ぶの?」
「傷心はバカげてる。虚無を選ぶね。よくもないが。傷心は一つの妥協だ。すべてか、無かだ」

 なにかで失脚した人が、自ら命を絶つ報道を聞くたびに、私はこの言葉を思い出します。
 傷心と虚無。
 あなただったら、どちらを選びますか。
 私だったら、えーと、どっちも選びたくないけど……。でも強いていえば、傷心でしょうか。傷心は一応、それに酔える。酔いは醒ますことができます。涙をふいて、また歩き出すことも可能ですから。「心」って字が入ってる分、救われる気がします。
 傷心は妥協? でも生きてるって、妥協の連続ってとこもあるじゃないですか。妥協って、悪い意味だけじゃなく、ゆずりあいってところもある。もちろん、なんでもかんでも妥協するんじゃなくて、どこか一点「これだけは」っていうところを持っていることは大事です。人それぞれ「これだけは」は違うし、それを声高に言わなくてもいい。自分の心のなかで大切にしていればいいんだと思います。
 傷心と虚無。それらを実感しなければいけない事態が、誰の人生にも、何度か起こるでしょう。でも、それを乗り越える強さを、持ちたいものだと思っています。

 今年の冬の寒さはきびしかったですね。
 やっと少しあたたかくなってきました。
 春浅し。    2月20日

# by makisetsu | 2006-02-20 18:01 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)  

ビリケン

b0109481_492347.jpg さて2本目は『レインマン』。これも大好きな映画です。自閉症の兄を演じたダスティン・ホフマンが素晴らしい。物語のキーポイントとなる曲が『アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア』だというのも、ビートルズ・ファンの私には、たまらないです。
 そういえば、先日、グローブ座で橋爪功さんと椎名桔平さんの『レインマン』を観てきたという編集のかたの感想を聞きました。兄役の橋爪さんが相当うまい、弟役の椎名さんはすらーとしてセクシーだったとか。映画のラストはせつないんですが、舞台のラストはハッピーエンドに近いものだったそうです。
 映画『レインマン』で、山師的で、でも憎めないチャーミングな弟を演じているトム・クルーズ。その彼がヴァンパイアになるのが、
 3本目『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』です。ヴァンパイアものの映画はけっこう観てますが、これはともかく、トムが美しいのがいい。ブラッド・ピットも出演していますが、私、ブラピにはぜんぜん興味ないです。プラピよりはジャック・ニコルソンのほうが、ずっとセクシーだと思います。なんていういささか無理っぽいつながりで(笑)
 4本目『シャイニング』。スティーヴン・キング原作。スタンリー・キューブリック監督。ジャック・ニコルソン主演。昔、ある事件のあったリゾートホテルを、雪に埋もれる冬の間管理することになった一家の上に起こる、恐ろしい出来事……。何度観ても背筋が凍る、一級のホラーです。

 5本目『チャップリンの黄金狂時代』。
 6本目『ハリー・ポッターと秘密の部屋』。長くなりそうなので、この二本についてはパスします(笑)。あ、邦画が一本ありました。
b0109481_4101119.jpg 7本目『ビリケン』。
 大阪通天閣にある福の神ビリケンさんを主人公に描いた、ハートフル痛快コメディーです。阪本順治監督。ビリケンを演じるのが杉本哲太さん。その他、山口智子さん、泉谷しげるさん、岸部一徳さんらが出演しています。
 映画をずーっと観ていて、心がほわほわとあたたかくなっていって、ラストにビリケンの言う、この台詞がじんとくるんですよ。
「なにかあったら、通天閣おいで」
 ビリケンさんは、足の裏をなでて願い事をすると、それが叶うといわれています。私も数年前、通天閣にいきました。別になにかあったわけではなく、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに遊びにいったついでですが(笑)。あー、でもよかったです、通天閣。さびれててわびしいけど、あったかい感じ。ビリケンさんの足の裏も、ちゃんとなでてきましたよ。
 そのときの印象をもとに、旅のすぐあと、「ビリケンさん」というショートショートを書きました。それも収録された短編集が近々出る予定です。楽しみにしていてくださいね。

# by makisetsu | 2006-02-20 18:00 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)  

仮面の男

 年明けのメッセージがずいぶん遅くなってしまいました。ごめんなさい(A^^;
 とってもありがたいことに、今年はお仕事が忙しいです。よって、ロードショーの映画は、今年、まだ一本しか観ていないんです。もちろん『THE有頂天ホテル』(笑)。
 でも、昨年末も三谷氏作品について語りましたし、3月に三谷氏のバルコ歌舞伎『決闘! 高田馬場』を観にいくので(またEmiさんにチケットをとっていただきました。ありがとうございます!)映画の感想は、そのあとに舞台の感想といっしょに書きま…と、予告だけで結局書かないこともあるので、そのときは、「あー、忙しいのね」と思ってゆるしてくださいね。って、いまから言い訳かい。すみません。あやまってばかりだな。なんか文体が堀井憲一郎さんみたいになってますね。

 で、映画禁断症状(?)が軽く出ていたためか、先日、古書店で売ってた映画のビデオを8本買ってきちゃいました。なんとどれも250円でした。昔映画館で観て、その後テレビ放映のときに録画してはあるけれど、CM抜きのを買っておくのもいいかな、という、でもDVDを定価で買う予算はないという(^^;) 私にとっての、そういう映画です。
 ちなみに定価で買っているのは、ラーメンズに関するもの全部。映画では最近では『笑の大学』『チャーリーとチョコレート工場』といったところ。まあつまり、小林賢太郎さんと吾郎ちゃんとデップ様ですね(笑)。
 でも250円であるにせよ、気持ちが動かないものには手が伸びない。手に入れたのはやはり心にひっかかっている映画ばかりです。なかには好きじゃないのもあります。好きじゃないけど気になる。タイプじゃないのに、なぜか目がいってしまうヒトみたいな(笑)。
 その8本を連ねてみましょう。
b0109481_1483069.gif 1本目『仮面の男』。時は17世紀、パリ。若く傲慢な王ルイ14世と、牢獄に十年近くも幽閉された「仮面の男」。実は兄弟である二人を、レオナルド・ディカプリオが一人二役で見事に演じ分けています。脇をかためる四銃士が豪華キャスト、アラミスはジェレミー・アイアンズだし、アトスはジョン・マルコビッチだしと名優ぞろい。以前、ほかの映画のことでレオ様について感想を述べたときにちょっとふれましたが、私は、レオ様の出演作ではこれが一番好き。楽しくおもしろく美しいエンタテインメント・ムービーです。
 「仮面の男」というと、アレクセイ・ヤグディンを思い出します。冬季オリンピックってほとんど見ないんですが、男子フィギュアだけは別。今回もプルシェンコはもちろん、ジョニー・ウィアーも美しかったですねえ。でも、ヤグディンの存在感を超える人はいませんでした。プロに転向したのでオリンピックに出ることはもうないヤグディンですが、4年前のソルトレイクの演技は、まだ目に焼きついています。
 氷上に彼は「物語」をくっきりと描き出すのです。「仮面の男」「グラディエーター」と映画に材をとった演技ですが、それはディカプリオじゃなくて、ラッセル・クロウじゃなくて、ヤグディンの「仮面の男」「グラディエーター」になっていました。幽閉されていた仮面の男の哀しみがせつせつと伝わってきます。氷上で華麗なステップを刻みつつ戦う場面では、手にしていない剣がそこに見え、戦う相手の存在もが浮かび上がってきます。
ハリソン・フォードの若かりし頃をさらにシャープにハンサムにした感じの面差しが素敵でしたっけ。ヤグディンの伝記『オーバーカム』は、彼の、繊細でありながら力強い生き様が描かれていて感動的でした。ああ、もう一度見たいなあ、ヤグディン。

# by makisetsu | 2006-02-20 17:41 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)  

優しい人たち

b0109481_1511413.gif2005年もあとわずかですね。
 皆様、どんな一年をおすごしでしたか。

私が今年観たラストの舞台は、パルコ劇場の『12人の優しい日本人』。そういえば、今年観た口開けの一月の舞台も、パルコ劇場の『なにわバタフライ』。どちらも三谷幸喜さんの作品でした。
 三谷さんのお芝居はスゴイ人気だから、チケットがなかなかとれません。そんななか、いつも席をとってくださるEmiさん、本当にどうもありがとうございます。感謝!
 『なにわバタフライ』は、浪速の大芸人であり大女優であるミヤコ蝶々さんをモチーフに描かれた、ひとり芝居。戸田恵子さんが熱演してらした。おしつけがましい熱演じゃなくて、さらりとした熱演。その様が、かっこよかったです。
 三谷幸喜さんと戸田恵子さんは、ティム・バートンとジョニー・デップのような関係だわ、なんて思います。創り手が演じ手の魅力を最大限に活かし、演じ手がその作品に、さらに輝きを与える。創り手と演じ手の相性がとてもいいという感じがするのです。
 戸田恵子さん。派手さや華麗さはありませんが、その確かな演技力と、細い体の真ん中に、がっしりと一本通ってる芯の強靱さに、見るたび、感動をおぼえる女優さんです。
 ミュージカル『オケピ!』(2000年・2003年再演)の「サバの缶詰めが大好きなヴァイオリン奏者」の役も素敵でしたけど、戸田さんが演じた舞台でいちばん好きなのは、『温水(ぬくみず)夫妻』(1999年)です。
大雪で不通になってしまった駅に、偶然居合わせた一組の夫婦と作家太宰治。妻のほうは、昔、太宰の女だった……そういう設定で、太宰を唐沢寿明さん、夫を角野卓造さん、そして妻を戸田さんが演じてらした。
 雪に振り込められ、ろくな暖もとれず、食料もない駅に閉じ込められてしまった三人。このままでは全員凍死してしまうかもしれない。駅の待合室にはそりがあり、ここから脱出するには、それを使うしか手立てがない。けれどそのそりは小さくて、全員が乗ることはできない。誰かひとりは、この駅に残らなくてはならない……。そんな、命をかけた選択をするとき、人は、自分にとっていちばん「大切な人」が誰なのかに気づく、といったお芝居です。昔愛した男と、いま暮らしをともにしている男。その二人にはさまれた女性の心の奥が、観ているものに、せつなくほろ苦くあたたかく伝わってくる名演技、名舞台でした。あのお芝居、再演してほしいなあ。
 2006年の年明けに封切りの映画、『THE有頂天ホテル』では、戸田さんはアシスタントマネージャーの役。三谷作品に、なくてはならない名女優戸田さんが、今回はどんな演技を見せてくれるのか、楽しみです。
   
 さて、『12人の優しい日本人』。これは、シドニー・ルメット監督『十二人の怒れる男』に触発され、「もしも日本に陪審員制度があったら」という発想から三谷さんが書いたお芝居で、初演は1990年。映画化もされました。
 被告は、深夜の車道に男を突き飛ばした女。男は車にはねられ死んでしまう。彼女の行為は過失なのか故意なのか。無罪か、有罪か。
 12人の、年齢も職業も生活環境もそれぞれまるで違う男女が、陪審員室で議論を繰り広げます。陪審員1号から12号までのキャストは、こんなメンバー。浅野和之さん、生瀬勝久さん、伊藤正之さん、筒井道隆さん、石田ゆり子さん、堀部圭亮さん、温水洋一さん、鈴木砂羽さん、小日向文世さん、堀内敬子さん、江口洋介さん、山寺宏一さん。
 江口洋介さんは、今回が舞台初挑戦。ナマ江口さん、足が長くてすらりとしていて素敵でした。江口さん演じる、ミステリアスな陪審員11号は、映画では、確かトヨエツが演じていましたっけ。足の長い人向きの役なのね(笑)。
 12人は、被告について、事件について、議論を戦わせます。他人の状況に思いをめぐらすとき、人は自分の身になぞらえて、自分の立場や経験や状況を当てはめて推量するのだということが、よくわかるお芝居です。そこには個人個人の勝手な思いこみやエゴが透けて出てくるわけですが、でもそれでも、「他人」の状況を想像するという、そのこと自体が、優しいことなのではないかと思います。
 日々のニュースを見ていて思うのは、他人の状況を推量、想像すらできない、優しくない人が、日本には増えてしまっているのだろうかということです。いや、こんなふうにいっている自身も、はたしてどうなのかと。
 人間はエゴな生きものです。だからこそ、それを自覚した上で、みんなが「優しい人」になれば、この世はもっと住みやすくなるのでしょうね。自分のできうる限りで(できうる限りです。無理はしない、無理は・笑)優しい人になりたいなあ……そんなことを思う年末でした。

 2006年が、皆様にとって、どうか、幸せいっぱいの年でありますように!

12月27日

# by makisetsu | 2005-12-27 17:43 | 映画・舞台の感想など | Comments(1)  

チョコレート工場

ふ~、すっかり秋らしくなって、ほっとしています。
 子どもの頃から暑いのが苦手でしたが、この夏は特にツラかったですね。仕事をするのがせいいっぱいで、メッセージを書く元気がなく、ずいぶん間があいてしまいました、ごめんなさい。
b0109481_0561453.gif さて最近観た映画といえば、もちろんこれです。『チャーリーとチョコレート工場』。
 原作ロアルド・ダール、監督ティム・バートン、主演ジョニー・デップと、「大好き」の三点セットですから、もうそれだけで文句はない。とはいえ、文句をつけたい人には、突っ込みどころの多い映画かなあという気もしましたが(笑)。
 児童文学のロングセラー『チョコレート工場の秘密』を映画化したこの作品。板チョコの包み紙の中に隠されている金色の券に当たった、チャーリーを含む五人の子どもたちが、おいしいお菓子をつくる秘密工場に招待され、そこで奇想天外な場面があれこれ繰り広げられるという展開は、原作通りです。
 監督も「原作に忠実な映画にしようと思った」とのことですが、そこはそれティム・バートンのこと、ダールの人並みはずれた発想、その「ヘン」なところを、さらにたっぷりふくらませちゃって、「ヘン」の何乗にもしちゃって、ダール色以上にバートン色がギラギラ出ている映画でした。シニカルでシュールでアホラシくて、キモおもろかったです。
 チョコレート工場のオーナー、ウィリー・ウォンカ役のデップ様は、顔は白塗り、髪型は短めのオカッパで、ちょっと歯が出てるし(古いタトエですが『おそ松くん』のイヤミみたい)演技もつくりすぎな感じですが、そのキモかわいさがよかったです。そういえば、こないだテレビで見たインタビューで、デップ様、こんなふうにおっしゃっていました。
   
 僕が試したい表現は、大きな失敗になるかもしれない。大失敗でみんなからバカにされるかもしれない。それでも挑戦する。(中略)。挑戦することが大事なんだ。
  
 ご自身の現状に、あぐらをかいていないところがステキ。それに挑戦といっても、肩に力を入れてるんじゃなくて、役づくりを、表現の仕方を、楽しんでる、遊んでる感じがいいなあと思います。
 楽しんでる、遊んでるということでいえば、ティム・バートン監督は、もちろんそう。
 チョコレート工場がオープンする場面で、ウォンカことデップ様がテープカットをします。チョキンとやって、はさみを右手に、はいポーズ。わあ、『シザーハンズ』だ(^0^)ティム・バートン、デップ様コンビの名作ですね。
 こんな場面もあります。工場ではテレビチョコレートを実験中。それは、チョコレートを電送し、テレビから取り出すことができるという代物。テレビ画面は、ものが実物より小さく映る。よって、ものすごっく大きな板チョコを、テレビ画面に、はい電送。
 というのは原作通りですが、これのバートン流描き方がおもしろい。映画のなかでのテレビ画面の映像はといえば、猿が何匹もウッホウッホとたわむれている原始時代。そこに空からドーンと大きな板チョコが落ちてきて、地面にザクッと突き刺さる、といった具合。ひゃひゃひゃ、スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』のパロですね。
 その場面での工場の部屋の真っ白な背景も、そこで流れる音楽、リヒャルト・シュトラウスの『ツァラトストラはかく語りき』も、まさに『2001年~』仕様でした。
 そうそう、原作には出てこない、ウォンカのお父さんも出てきます。お父さんは歯医者で、息子のウォンカにチョコレートを禁止してる。ウォンカは、それがトラウマになっているという背景設定。
 このお父さんを演じているクリストファー・リー、そして、少年チャーリーの祖父、ジョーおじいちゃん役のデイビッド・ケリー。この二人が魅力的でした。年を重ねている俳優さんですごいなと思うのは、その存在自体が、役を超えている。役にはまっていないというわけではなくて、はまっているのに、超えている。年をとることって、ついついマイナスにとらえちゃうんですけど、こんなふうに魅力的な方を見ると、ああ、いいもんだなあと思います。
 映画のラストはハート・ウォーミングにまとめられていますが、そこにいたるまでの「ヘン」満載を楽しむ作品ですね。ああ、素敵だなあ、「ヘン」って……と、しごくフツージンの私は、ただただ、ダールに、バートンに、デップ様に、憧れるのでありました。
  
b0109481_451818.gifもう一本。こちらは観る予定ではなかったのですが、某日、前の用事と後の用事のまんなかが三時間ほど空いてしまって。近くの劇場の上映時間を調べたら、これがぴったりだったので入場。『シンデレラマン』。
 生真面目で熱い映画でした。一度スターダムにのしあがったけれど、骨折、大恐慌にみまわれ、いまは妻と三人の子を食わせることもままならない、そんな貧困のさなかにいる男に、再びボクシング・マッチのチャンスが……という、伝説のボクサーの実話をもとにした作品です。
 そのボクサー、ジム・ブラドックを演じるラッセル・クロウ、うまいス。光熱費も払えず、子どもを親戚にあずけるしかなくて、でも、なんとか子どもといっしょに暮らしたい……で、昔のボクシング関係の知り合いの人たちに金をめぐんでもらうシーンがあるんですけど、その場面のラッセル・クロウの表情を見たとき、おお、また、この人、オスカーをとるんじゃないかい、なんて思いました。
 ただ、この映画、王道っぽすぎて、私はちょいと引き気味で観ていました。でもボクシング場面は迫力ありまくりで、思わず身を乗りだしました。ボスッボスッというボディに入る音がよく響く。効果音抜群。ボスッボスッボコボコボコッ、いけいけ、おう! と、スカッとした感じで見終わりました。ラストは、これから観る方のために伏せておきます。
 で、エンディングロール。
 このとき、私はまわりの観客の方たちの様子を観察するのが好きです。いろんな反応を見ることができて、おもしろいんですね。
 私の右となりは、六十ちょい過ぎぐらいの男性でした。眼鏡をとって、ハンカチで目をおさえていました。私の左となりは、二十代後半かなと思える男性でした。手の甲で目をこすっていました。
 そうか、これってやっぱり泣く映画だったのね。感動的なラストシーンで涙のひと粒も流さず、「いけいけ、おう!」なんてノリのまま見終った私って、いったい……あ、もしかして、ちょっとだけヘンかも(笑)。
 ボクシングをあつかった映画では、ボクサーのマネージャーというのは大事でおいしい役どころで、達者な俳優が演じることが多いですが、この映画でも、マネージャー役のポール・ジアマッテイが実によかったです。ちょっとバナナマンの日村さんに似てました。あ、また話がお笑い方面に……(笑)。
 で、そっち方面にいった流れを受けて。
 ラーメンズの片桐仁さんは前からCMによく出ていますが、このところ「アサヒ新生」がひんぱんに流れていて、ウキウキ。
 愛しの小林賢太郎さんの「トヨタホーム」CMも、バージョンがいくつかあって、ドキドキ。しっかり録画してます(笑)。
 それにしても、とれないんですよねえ、ラーメンズのライブチケットって、人気ありすぎて……。
  
b0109481_056577.gif そうそう、あのチケットをとるのも、たいへんでした。ずいぶん前の話ですが、『ヘドウィグ』。今回書く前に7月のメッセージを読み直したら、『ヘドウィグ』にいく前だったんですね。あのステージを観にいったときは、私、夏風邪ひいてて、熱出してました。そして観て、さらに熱があがりました(笑)。素晴らしかったです! 三上博史さん。
 『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』。もともとはオフ・ブロードウェイのロック・ミュージカルで、映画化もされています。
 性転換手術に失敗して1インチが残ってしまったヘドウィグ。愛を渇望している彼は、トミーという男のコに恋をして、自分のロック魂を注ぎ込む。でもトミーはヘドウィグを裏切り……といったストーリー。
 そのミュージカルの、そして映画化でも主演、監督、脚本を担ったジョン・キャメロン・ミッチェルは、もちろん素晴らしいんですけれど、その彼に負けないぐらい素晴らしかったです、三上さん! 三上博史の『ヘドウィグ』になっていました。男でもない、女でもない性をもつ人間の心のありさまと生きざまを、哀しくせつなく激しく演じきっていました。歌もうまかったなあ。
 三上博史さんのステージには、もう、十年以上前でしたか、中野サンプラザのコンサートにいったことがあります。そのときは、客を置き去りにするような勝手なノリについていけなかったんですけど(笑)、『ヘドウィグ』は、客を巻き添えにする、包容力と迫力のある、最高のステージでした。美輪明宏さんのあとを継ぐのはこのひとかもしれない、なんて思いましたね。再々演、やってほしいです。また絶対、観にいきます。
 日本の俳優でウィリー・ウォンカを演じるとすれば、三上さんがいいな。ウォンカのヘンな感じ、エキセントリックな感じ、ちょっと哀しい感じ、ぴったりだと思います。
   
 チョコレートのおいしい季節になりました。

 ウォンカさんのチョコレート工場に、いつか私もいってみたいなと思う秋の夜……。
 今晩は、ホット・チョコレートでも飲みましょうか。
 日々気温が低くなりますが、みなさま、風邪などめしませぬよう気をつけてくださいね。

10月4日

# by makisetsu | 2005-10-04 17:48 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)  

ビートルズの香り

蒸し暑い毎日ですね(A^^; もうすぐ梅雨も明けるでしょうか。
 さて7月1日から、「朝日小学生新聞」に児童小説「海色ロマン」を連載しています。湘南を背景にしたファンタスティック・ストーリーです。
 挿絵を描いてくださっているのは武藤光子さんです。イラストレーターであり、ビーズやお菓子のデザインもするし、洋服も自分でつくるという、なんでもできちゃう武藤さん。
 彼女と知り合ったのは数年前のこと。テレビ東京の番組『TVチャンピオン』に出たのがきっかけでした。「大食い選手権」に出て、ふたりとも食べまくっていました。というのは真っ赤なウソです(^-^;)ゴメンナサイ。
 あ、番組に出たのはホントです。『TVチャンピオン』には三回出たことがあります。一応、審査員ね(笑)。一応、肩書きは童話作家ね(笑)。メルヘン、物語がテーマの三回で、「ドールハウス」「ケーキ」、そして再び「ドールハウス」の三回でした。
 シャーロック・ホームズのドールハウスに感動したり、人魚姫をモチーフにしたケーキに舌鼓を打ったりというぐあいで、そのあと点数を出してコメントを言ったり、という楽しい経験でした。
 で、その一回目のときに、同じく審査員として出ていらしたのが武藤さんです。
 番組収録を終えた後、どちらからともなく、帰り道で「お茶でも」という感じになりました。でも手頃な喫茶店が見つからず、目に入ったのが焼肉屋。ちょっとオナカもすいていたし、「じゃ、ビールでも」ということになって店内へ。でも、初対面の人とお酒を飲む展開って、人見知りの私としては(本当に人見知りなんですってば)ほぼありえないんですよ。しかも焼肉屋って(笑)。

b0109481_1533536.gifで、ジュウジュウとギュウを焼きつつ、ふと気づくと、店内に流れている曲は、『恋を抱きしめよう』でした。
「あ、ビートルズ♪」と私が言うと、
「え、好きなの?」と武藤さん。
「うん、ポール大好き。来日したのは高校のときだったなあ。武道館のコンサートに行ったの。学校早退して」
「え、私もよ、行ったわ、武道館。牧野さんて、いくつなの?」
 そしておたがい同い年ということがわかり、あとはビートルズ話で大もりあがり!
「そういえば、どこかで見たような気がしたのよ、あなたのこと。もしかしたら、あのとき、武道館で会っていたのかも」
 そう武藤さんは言っていましたが、さすがにそれはないよなーと思いつつも、でもその確率もゼロではないな、とも思う私。
 まあ、武道館で会っていたかどうかはともかくとして、なんとなく同じにおい、ビートルズの香り(?)をおたがい感じて、親しみを抱いたのでしょうね。

 こういうことって、けっこうあります。テレビ観てても、「あの人いいな」と思ってると、同じミュージシャンや作家が好きだったりする。
 もうずーっと前、たぶん十年ぐらい前のことですが、たしか「東京フレンドパーク」(TBS)のスペシャルでSMAPが出ていて、あれってクイズのコーナーがあって、その人の得意な分野から問題が出るんですよね。それで、稲垣吾郎ちゃんが、江戸川乱歩を好きでよく読んでるってことを知って、うれしかったなあ。

b0109481_1523743.jpgそれと、これも、ずーっとずーっと……何十年も前のことですが、『魔法の黄色い靴』という楽曲をラジオで聴いて、すぐレコード屋さんに走り、買い求めたことがあります。チューリップのデビュー曲でした。ええ、財津和夫さんのバンドですね。
 そしてわかったことは、財津さんがビートルズが大好きで、しかもポール・マッカートニーが大好きだってことでした。男性ミュージシャンて、だいたいがジョン好きですが、私が財津さんの曲にひかれたのは、「ポール好き」っていうところが音ににじみ出ていたからなんでしょうね。
 で、私、二十代のときは、チューリップの追っかけやっていました。楽屋入れてもらいサインしてもらったこともあります。もちろん、財津さんにです。
 チューリップには、『すべて君たちのせいさ』(TOSHIBA-EMI)という、ビートルズの曲をカヴァーしたアルバムがあります。ビートルズが財津さんの人生を決めたのですね。財津さんは、のちにポールと会って『レディ・マドンナ』をセッションしたこともあるのです。ああ、ウラマヤしい。

 でもって、ビートルズで意気投合し、武藤さんとはそれ以来友だちになったというわけで(といっても、おたがいなんだかいつもバタバタしていて、会うのは年に一、二回ですが)今回、始めて仕事をごいっしょできて、うれしいなと思っています。
 「朝日小学生新聞」では、三年前の、やはり夏に、「夢見るアイドル」という、アカペラバンドの話を連載しました。そのときは、ポップではずんだ話。今回「海色ロマン」は、わりとしっとりしたファンタジックな話なので、武藤さんのロマンティックな絵がぴったりです。
 9月いっぱいまで、3カ月、毎日掲載されています。機会がありましたら、読んでみてくださいね。

 さて映画は、このところ観たのは二本。今月中にはあと三本観る予定です。観る時間があるなら、遅れがちの原稿を書け、原稿を~、と自分で突っこみ入れてますが(笑)。
  それと今週は『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』を観にいきます。三上博史さん評判の舞台、再演です。去年観たかったけど都合がわるくいけなかったので、待望の再演。『ヘドウィグ』は映画も大好きでした。で、その舞台の感想なども併せて、また次回に。
 この夏も猛暑のようですが、皆様、どうかおからだにお気をつけておすごしください。 

7月13日     

# by makisetsu | 2005-07-13 17:49 | 音楽・美術の感想など | Comments(0)  

オペラ座の怪人

 映画はというと、このところ観るペースがちょっと落ちています。『ウィスキー』やら『ヴェラ・ドレイク』やら、良さげで観たげな映画の試写券もいただいていたのに、日時の予定が合わずにいけず断念、残念。この二カ月のうち劇場で観たのは3本と少なげ。
b0109481_4232222.gif 『オペラ座の怪人』は、大迫力のミュージカルシネマ。19世紀パリ。オペラ座の地下に潜む、仮面で顔をかくした謎の怪人ファントムは音楽の天才。彼が思いを寄せる歌姫クリスティーヌには、恋仲の青年貴族ラウルがいて……といったストーリー。三角関係は、ラブストーリーの必須アイテムですね。
 ゴージャスな音楽と衣装と背景をフルに活用し、「恋の情念」を余すところなく描き切った映画。最近恋に縁のない方でも、まだ乾き切っていない心をお持ちの方でしたら、どっぷりと酔えるはず。そのせつなさに涙してくださいませ。大画面で音響のいい環境で観ることをお薦めします。

b0109481_4304025.jpg 『ビヨンドtheシー~夢見るように歌えば~』。こちらも音楽映画ですが、テイストは、まるっきり違います。50~60年代に活躍し、37歳でなくなったポップス歌手ボビー・ダーリンの一生を描いた映画。この企画を長年温めていた、アカデミー賞俳優ケヴィン・スペイシーが、制作、監督、主演を務め、映画のなかの曲もすべて自分で歌うという徹底ぶり。その気合いと熱演に敬服。
 ボビー・ダーリンは、私、小学生の頃、聴いていました。耳だけから覚えた『マック・ザ・ナイフ』は、いまでも歌えます(^-^)v でも、彼の人生については知りませんでした。女優のサンドラ・ディーと結婚したことは知っていましたが、彼は子どものときから難病を抱えていたとか、実は○○だったとか(○○は、この先DVDをご覧になる方のために、伏せておきまーす)……そんなボビーの人生を追いながら、ストレートに楽しめるエンターテインメント・ムービー。ポップス好きの方は、ぜひどうぞ。

b0109481_431698.jpg さて、『アビエイター』。ううう……長いぞ。途中眠ってしまった。レオ様ごめんなさい(--;)スコセッシ監督ごめんなさい(--;)
 なんというか、ハワード・ヒュー・グラント、じゃなかった(笑)ハワード・ヒューズという男性に共感できずに見ていたのが、眠くなった理由でしょうか(^-^;)でもレオ様は自らこの企画をたて、ヒューズについて詳しく調べたというだけあって、完璧主義者で潔癖性のヒューズを丹念に演じていたと思います。演技の表現として、「丹念」という言葉を使うのはおかしいとは思うんですが、でもまさに、そんな感じだったので。特に、飛行機が墜ちるシーンは圧巻でした。
 眠っていたときに、エロール・フリン役のジュード・ロウが出ていたらしい(^-^;)DVDが出たら借りてきて、ジュード・ロウもちゃんと見なくっちゃ。
 スコセッシ監督の映画を観たあとは、いつも食欲がなくなるのはどうしてでしょう……と書きつつも、数年前『ギャング・オブ・ニューヨーク』を観たあと、鴨南蛮を食べたことを思いだしました(笑)。なんで覚えているかというと、ふだんだったら絶対食べないようなメニューだからなんです。あの映画は試写会で観て、そのあと、おソバ屋さんに入ったのでした。ソバ屋でしたら私は、ざるか天ざるか、もしくはカツ丼(笑)なのに。スコセッシ監督の映画は、観た直後の「食」の嗜好を変えてしまうのかもしれません。でもどうして『ギャング・オブ・ニューヨーク』で鴨南蛮だったんだろう?

 全部を観ているわけではありませんが、スコセッシ監督の映画で一番いいなあと思うのは、やっぱり『タクシー・ドライバー』です。よかったよなあ、ロバート・デ・ニーロ。
 レオ様とスコセッシ監督の相性って、どうなんでしょう。なんだか、おたがいの良さが、いまいち出ていないような気がするんですが。
 それと、ハワード・ヒューズを演じるには、いまのレオ様は若すぎるような気がしました。31歳ですよね。あ、撮影時は30歳? ヒューズが20代の場面はばっちりでしたが、40代以降の場面は、ちょっと違和感あったなあ。そういえば、37歳で亡くなったボビー・ダーリンを演じていたケビン・スペイシーは45歳で、こちらは、もう少し若かったら、もっと役にぴったりだったろうなあ、と思ったりもしました。
 ケヴィン・スペイシーがハワード・ヒューズを、レオ様がボビー・ダーリンを演じてくれたら、また別のおもしろさがあったかも。なんて、勝手に別キャストを思い浮かべながら、観た映画を反芻するのもまた楽し、です。

# by makisetsu | 2005-05-12 18:00 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)  

チョ・インソン

 ところで韓流はクォン・サンウがすごい人気ですね。新ドラマも始まったし。このあいだは『スマスマ』や『チョナン・カン』にも出ていましたね。『チョナン』でツヨポンに「好きな女優さんは?」と訊かれて「ニコール・キッドマン」と答えていました。ほう。
 最近、ウォンビンの次にいいなと思っているのは、「きれいサラダ」のCMに出ているチョ・インソンです。ケイン・コスギさんにちょっと似ている面差しが素敵。
b0109481_4241618.jpg もう数ヶ月前のことになりますが、チョ・インソンを知ったのは母からの電話がきっかけでした。
「深夜○時から○チャンで、パリのなんとか、っていう韓国の三角関係のドラマをやってるけど、おまえは、どっちの男の人がいいと思う? けっこうおもしろいから見てごらん」
 パリのなんとか? ふうん、フランスが背景の韓国ドラマなのかしらん、と心ひかれ、夜中に、ああ、この時間ね、とテレビをつけると、すでにドラマは始まっていて、でも……え? どこがパリ? なんか、南国な感じだけどなあ……とドラマタイトルをテレビ誌で確かめると、『バリでの出来事』。

 母はカタカナにめちゃヨワイ人です。昔活躍していた「チェリッシュ」(『てんとう虫のサンバ』でおなじみ)というデュオの名を、当時ずっと「チューリッヒ」と呼んでいましたっけ。
 で、『バリでの出来事』。最後の数回を観ただけなので、よくはわからないのですが、このドラマ、別にバリが背景でなくてもよかったのでは? スタッフがロケにいきたかっただけなのでは? まあでも、最初から観ていないのに決めつけてはいけませんね。これもDVDを借りてこようかしらん。
 ともあれ、二人の男と一人の女の三角関係を見ていて、役柄としても俳優としても、私としては断然チョ・インソンのほうが素敵と思ったので、母にそのことを電話で告げると、「え、あっちなの? やっぱりおまえは男の人を見る目がないわねえ」ですと(笑)。しかしそういう母にも「見る目」が備わってるとは決して思えず、まあ、ただおたがいに好みを主張してるだけなんですが(笑)。
「ていうか、パリじゃなくて、バリじゃん!」と、さまぁ~ず三村さん風に突っ込むと、「あら、そうだった?」と、ノンシャランQ。母はいま77歳です。まだまだ元気でいてくれそうです。長生きの、秘訣はきっとノンシャラン。

 そろそろ湿度の高い季節ですが、皆様、どうか体調にお気をつけておすごしくださいませ。それではまた(^-^)/  5月12日

# by makisetsu | 2005-05-12 18:00 | お笑い・TVの感想など | Comments(0)  

ジェームズ・アンソール

前回のメッセージから二カ月も空いてしまいました。反省(^-^;)です。
 皆様、どんなGWをおすごしでしたか?
 私はGW前に風邪をひいてちょいと熱を出しました。でもGWに入ってすぐに治りました。ですがGW中はほとんどオシゴトでした(^^;)。インタビューの仕事で千葉県にいったり。連載予定作品の背景取材で神奈川県にいったり。某社に企画をOKしていただいた単行本作品を書き出したり。某作家の方の文庫の解説を書くため御作を熟読したり。雑誌原稿のゲラ校正をしたり。カルチャーセンターの教室が二回。といった具合のジミレン。ジミ・ヘンドリックスじゃありません(笑)地味連休でした。でも、フリーという不安定な立場の我が身、仕事をいただけるのは本当に幸せなことです。どうもありがとうございます! 今後ともどうぞよろしくお願いいたしますm(..)m

 さて仕事のあいまにしたことはといえば、カーテンの洗濯とお風呂のカビとり。狭いお風呂ですが、ぴかぴかにすれば、それなりに極楽気分のバスタイム。
カビとりの翌日は朝風呂なんかに入っちゃって、髪を乾かしがてらの散歩もいいかもと、東京都庭園美術館にいってきました。電車で二十分、徒歩十分でいける近間ということもあって、ここの美術館、好きなんです。建物も庭園も素敵ですし。
b0109481_4223253.gif 現在開催しているのは「ジェームズ・アンソール展」。骸骨や仮面が出てくるファンタスティックな絵を描いたベルギーの画家です。あまりグロな感じはしなくて、ちょっと哀しくて、そしてユーモラス。「哀おもしろい」なんて言葉、つくっちゃいましょうか。
 「仮面と死神」という絵の真ん中に立っている骸骨の、笑っているような泣いているような、愛嬌と哀愁のある表情に心ひかれました。
 東京国立美術館の「ゴッホ展」もいきたくてGW中に何度か問い合わせの電話をかけましたが、案の定すごく混んでいて、入場するまでに2時間待ちとか90分待ちとかで、とてもそんなに並ぶ根性はないので、GW終わってからにしようと……あ、22日までだ、早くいかなくっちゃ。

# by makisetsu | 2005-05-12 17:58 | 音楽・美術の感想など | Comments(0)  

ネバーランド

b0109481_1572590.gif ではもう一本。
 大好きなジョニー・デップ様が『ピーター・パン』の原作者ジェームズ・M・バリを演じた『ネバーランド』は、静謐で、とてもまっすぐな映画でした。
 『ピーター・パン』のモデルとなった少年たちへのバリの愛も、少年達の母に抱くバリの気持ちも、淫らなものではないという感じで、あくまで美しく描かれています。
 黒人に偏見を持つ看守の男と、死刑囚の妻だった黒人女性のラブストーリーをぐいぐいと描いた映画『チョコレート』を撮ったマーク・フォースター監督にしては、ちょいとまともすぎるんじゃないかい、という気はしましたが、これはこういう姿勢で描きたかった映画なのでしょう。
 デップ様はもちろんきれいで素敵でしたが、もう少しクセのある役のほうが、その「うまさ」は際立つなあと思いました。三流監督を演った『エド・ウッド』とか、バスター・キートンに憧れる青年を演じた『妹の恋人』とかね。
 この映画では、興行主フローマン役のダスティン・ホフマンが、渋くてよかったです。
ダスティン・ホフマン、いいですよねえ。彼の映画で一番好きなのは『レインマン』です。なんでかっていうと、ビートルズの歌がキーポイントになっている映画だから♪ いえもちろん、それだけじゃありませんけど。ダスティン話をするとまた長くなるので、次の機会に。こうして、「次」がどんどんたまっていきます(笑)。

 『ネバーランド』では、こんなシーンがありました。
 劇場にかけたバリの前作が失敗に終わり、「次は当たる芝居を書いてくれなきゃ困るぞ」と思っている、ダスティン演じるところのフローマンは、バリが書いてきた『ピーター・パン』を、「なんじゃ、こりゃ」と思っています。でも、うすうすその魅力に気づいてもいるのです。そして芝居の登場人物を「ばかげた名ばかりだ」と言いながらも、おもしろがって、ひとつひとつ、ぼそっ、ぼそっと読み上げていく……。で、「フック」と言ったところで、場面がふっと切り替わるんですね。私、思わず「フッ」と笑ってしまいました。
 だって、十四年前の映画、ロビン・ウィリアムスが主役の中年ピーター・パンを演った、スピルバーグ監督の『フック』で、ダスティン・ホフマンは、まさにその「フック」、フック船長を演じていたのですもの。
 この手の仕掛けって洒落ていますよねえ。私なんかは本当に偏った映画ファンで、自分の好きなものしか観ないのですが、映画通の方は、こういう気づきって、きっと数限りなくあるのでしょうね。

 『ネバーランド』といえば、同名の児童文学誌が発刊されていて、私はその『ネバーランド』Vol2(てらいんく・2月5日発売)に、「蜃気楼」という短編を掲載しています。お目にとまる機会がありましたら読んでみてくださいね。
 今月は『婦人公論』3/7号(2月22日発売)に、ヨン様ファンの方々に取材したルポ「ヨン様が私たちの眠れる力を呼び覚ました」も掲載しています。取材にご協力いただいた方々、本当にどうもありがとうございました。

 来月は新刊を刊行します。映画ばかり観ているわけではなく(^-^;)仕事もしていますデス。でも今週は、『オペラ座の怪人』を観にいこうっと(笑)。

 まだ寒さがやわらぎませんが、皆様、風邪にお気をつけて。そろそろ花粉症にもお気をつけて。
 あたたかな春が待たれます。  2月21日

# by makisetsu | 2005-02-21 18:01 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)