『ベッジ・パードン』

b0109481_249228.jpg三谷幸喜氏生誕50周年、『ろくでなし啄木』『国民の映画』に続く、3本目の舞台を見てきました。
『ベッジ・パードン』。世田谷パブリックシアター。
ごいっしょしたEmiさん、今回もチケットゲット、ほんとうにどうもありがとうございます! 
とてもすてきなお芝居でした~(*^_^*)

まず、オープニングの曲にびっくり! わっ、わっ、『マイ・フェア・レディ』の『素敵じゃない?』。イライザが市場で歌う、あの名曲じゃないですか♪ この曲はそのあとも、このお芝居のテーマソングとして、各所で流れていました。

背景は1900年のロンドン。主人公は夏目金之助。
まだ作家になる前の漱石です。野村萬斎さんが演じていらっしゃいます。

日本で英語教師をしていた金之助は、文部省よりイギリス留学を命じられロンドンにやってきました。でも金之助の英語は、現地ではなかなか通用しません。
下宿先のブレット家の階下には、日本人駐在員の畑中惣太郎(大泉洋さん)が住んでいます。彼は流暢な英語を操り、人づきあいも上手な男でした。

ついつい口が重くなってしまう金之助ですが、でも、ブレット家の女中アニー(深津絵里さん)とは、気楽にしゃべることができます。
アニーはロンドンの下町生まれ。コックニー訛りがきつく、口ぐせは、“I beg your pardon?”。
でも金之助にはそれが、“bedge pardon?”と聞こえます。
だから金之助は、彼女にあだ名をつけたのでした。「ベッジ・バードン」と。

金之助とベッジは日に日に親しくなり、男女の関係に……。
金之助は日本に妻子がいるのですが、そのことをベッジに打ち明けられずにいました。
それに、妻には何度も手紙を出しているのですが、いっこうに返事がこず、妻の愛を疑っている金之助なのでした。
ベッジには、グリムズビー(浦井健治さん)という弟がいて、金之助のことを気に入り、ある日、とんでもない計画を持ち込んできます。

1901年1月。ビクトリア女王が天に召され、ロンドンでは葬儀がおこなわれていました。
グリムズビーは、金之助を巻き込んで計画を実行しようと、やっきになっています。
そんなとき、下宿先のブレット家に問題が持ち上がります。
金之助たちの行く末は……?
そして、金之助が気にしていた妻の手紙は実は……?

『ベッジ・バードン』に出演の俳優さんは5名です。
もうおひとりの浅野和之さんは……
下宿先のブレット氏、その妻である頑なな性格のサラ、ブレット氏のちょっと変わった妹ケイト、金之助が英文学を学ぶ、シェイクスピア研究家のクレイグ先生、クレイグ先生の友人のハモンド牧師とセントクレア夫人、グリムズビーの親玉であるお尋ね者の弾丸ロス、それをつかまえようと必死なブラッドストリート警部、ビクトリア女王の亡霊(?)、退役軍人のモラン大佐、そしてブレット家の犬ミスター・ジャックまで、なんと11役! を演じ分けていらっしゃる。す、すばらしかったです! 扮装の早変わりのめまぐるしさも、す、すごかったです!

漱石が「ベッジ・バードン」とあだ名をつけたアニー・ぺリンは、実在したとのこと。
この恋物語は、もちろん三谷さんのフィクションですが、「そうか、ロンドンで金之助は、こんな出来事があって、それで小説を書くようになったのね」と、素直に感じさせてくれるお芝居でした。

「言葉」といったものにとてもこだわっている、せつなく、あたたかいラブストーリー。

お芝居を観ながら、自分のなかにふっと浮かび上がってきた「言葉」がありました。
それはいつか自分の作品で使おうと思います~♪

こちら、『マイ・フェア・レディ』の『素敵じゃない?』です(^-^)/

by makisetsu | 2011-07-21 02:57 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)  

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