『バリーターク』

b0109481_03163944.jpg『バリーターク』を観たのはもう2週間以上前。三軒茶屋シアタートラム。ごいっしょしたEmiさん、入手困難なチケットをとってくださって感謝です! しかも前から3番目のド真ん中! ほんとうにどうもありがとうございました!

アイルランドの作家エンダ・ウォルシュの戯曲を白井晃さんが演出なさった舞台。

窓もない閉ざされた部屋で暮らしている男1(30代半ば・という設定)(草彅剛さん)と男2(40代半ば)(松尾聡さん)

寝て、食べて、80年代の音楽をドーナツ盤レコードでかけながら踊ったり、部屋中を駆けまわったり、部屋にある器具でフィットネスをしたり鳩時計がポッポッボッポと時折鳴くけれど、それって実際の時刻なんだろうか

二人は、「バリーターク」という村の話をします。部屋の壁に貼られているたくさんの絵は、バリータークの風景や、村に住んでいる人々ラリー・アスペンやジョイス・ドレンチやもっともっと多くの人たちの顏なのです。

二人はいったい誰なのでしょうか。どこから来て、どうしてこんな暮らしをしているのでしょう。時々壁の向こうから聞こえてくるのは誰の声なのでしょう。それとも男1の幻聴なのでしょうか

ある日突然、男3(60代半ば)(小林勝也さん)があらわれて、二人に選択をせまります。二人のうち「どちらか」が、この部屋から出て、「12秒間の生」を生きるのだと。それはつまり12秒後には死ぬということ

さて、二人が出した答えは? 

そして、部屋に残った男に起きたこととは


男1の言葉が、強く、こころにのこりました。

「ここにあるのはほんとうの人生じゃない」


ほんとうの人生。このお芝居の男1、男2のような特殊な環境にいるわけではなくても、人は誰しも自分の人生について思いをめぐらすときがあるのではないでしょうか。「ほんとう」とか「しあわせ」とかいう言葉は曲者見方ひとつ、考え方ひとつで反転するものでもありますが、そもそもそういう言葉があるから人は煩悶してしまうのでしょうね。


b0109481_03162509.jpgその日の終演後の舞台では、白井晃さん(KAAT神奈川芸術劇場芸術監督)と野村萬斎さん(世田谷パブリックシアター芸術監督)のトークもあって、超絶お得な一夜! 

『バリーターク』を『ゴドーを待ちながら』になぞらえて話していらしたお二人。「男3」のことを「ゴドーが来ちゃった()」と萬斎さんがおっしゃっていました。

私は、ちょっと『カッコーの巣の上で』も連想しました。男の一人が出ていくシーンをそう感じたのだと思います。


8月は吾郎さんの『君の輝く夜に』を観に京都に行く予定。

№9―不滅の旋律―』の再演も決まって嬉しいです(^-^)/


by makisetsu | 2018-06-18 05:55 | 映画・舞台の感想など | Comments(0)  

<< 『光進丸』 エアコンから氷が~! >>