『月と珊瑚』

『月と珊瑚』_b0109481_23442618.jpg『月と珊瑚』(講談社)。沖縄県在住の上條さなえさんの渾身の一作です!

(本の帯より)

ひらがなだらけの作文を、「あなた、ほんとに六年生?」って、クラスメートにばかにされた。わたしは、「べんきょうをしよう」って、ほんとうにそうおもった。漢字をかけるようにしよう。日記だ。日記を書こう。これはちかいだ――

沖縄生まれの少女、珊瑚の日記からは、『ベルサイユのばら』のオスカルのような転校生へのあこがれや、沖縄の文化を伝えつづける祖母との生活、軍用機の轟音におびえる同級生の姿や、自分と友だちの将来の夢……そんな日常があふれてきます。沖縄の「今」を、少女たちは生きています。


珊瑚、月(るな)、くるみ、詩音、亮、賢登場する子どもたちひとりひとりの魅力が、活き活きと伝わってきます。それぞれの子どもたちの行く手の幸を、願わずにはいられない物語です。珊瑚が歌う沖縄民謡『てぃんさぐぬ花』は、作中で珊瑚がとどけたいと思ったクラスメイトの心にとどくのはもちろんのこと、御本を読んだ読者の心にも、しみじみと染み入ることでしょう(^-^)/


by makisetsu | 2019-08-08 23:47 | 本・教室・講演など | Comments(0)